TOPICS>母乳育児
2.母乳の優れた力
お母さんのおっぱいから出る母乳。この母乳の中には、お母さんと赤ちゃんにとって、目には見えない不思議な力が
あります。
「なぜ母乳育児が勧められるの?」「母乳にはどんなメリットがあるの?」と疑問をお持ちになっている方にぜひ読んで欲し
い1ページです。
●病気に負けない免疫物質が豊富に含まれています。
母乳には、免疫グロブリンIgAが含まれています。赤ちゃんは生まれてすぐ細菌やウイルスのいる環境にさらされます。免疫グロブリンは、たとえその細菌やウイルスが赤ちゃんの体の中に侵入したとしても、それらを攻撃してくれる働きをします。
赤ちゃんの口から入った細菌の中でも、まず大腸菌が増殖します。母乳に含まれるビフィズス因子により腸内は酸性になり、殺菌作用を持つラクトフェリン・リゾチーム・白血球などの作用により、大腸菌は抑制されて、他の悪い細菌やウイルスも増えなくなります。
また、以上の免疫物質により赤ちゃんの腸粘膜を保護してくれるので、ヒト以外の異種蛋白をシャットアウトし、アレルギーが起こしにくいともされています。
●赤ちゃんの成長に必要な栄養素が豊富に含まれています。
母乳には、水分、たんぱく質、脂肪、乳糖、カルシウム、ビタミン、鉄、リン、ニコチン酸など、赤ちゃんが成長するために必要な栄養素がたっぷり含まれています。
●母乳は、赤ちゃんにとって消化吸収が良く、赤ちゃんの胃の形や消化能力に応じた成分に変化します。
母乳に含まれる栄養素は、赤ちゃんが消化吸収しやすい状態になっています。消化しにくい脂肪であっても、母乳に含まれるリパーゼという酵素によって消化を助けてくれるのです。
しかも、赤ちゃんの胃の発達に一致して母乳の成分が変化する優れものなのです。
●スキンシップと色々な刺激で情緒の発達を助けます。
お母さんとの接触、視覚刺激や聴覚刺激、母乳のにおいや香り、味などを感じることによって、赤ちゃんの情緒を育みます。
●無菌的でいつでも待ち時間なく飲めます。
常に適温の母乳なので、待ち時間なく赤ちゃんが飲みたいときにすぐ飲むことができます。
※この他に、低出生体重児の生存率が、人工栄養の場合より2倍高く、乳幼児突然死
(SIDS)の発生は、人工栄養の場合より少ないという報告もあります。
|
●産後の子宮復古や身体の回復を促進します。
赤ちゃんがおっぱいを吸ってくれることによって、「オキシトシン」というホルモモンが分泌されます。このオキシトシンの作用には、子宮を収縮させる働きもあり、産後の子宮復古を促進させます。
また、母乳を飲ませている間は授乳性無月経になります。女性にとって血液を失うことは、貧血や疲労につながります。これらのトラブルも防いでくれます。
●赤ちゃんとの大切なスキンシップになります。
五感を通して赤ちゃんとの愛情の交流ができます。また、赤ちゃんにおっぱいを吸われると「プロラクチン」というホルモンも分泌されます。このプロラクチンは母性をつかさどるホルモンで、おっぱいを吸われることによって、赤ちゃんへの愛情が深まります。
母乳育児を行っている満足感や赤ちゃんとの一体感などを持つことによって、ストレス解消にもなります。
●産後のダイエットになります。
妊娠前から付いている脂肪、妊娠中について脂肪も母乳作りに活用されるので、負担なく体重・体脂肪の減量ができます。私自身、産後6ヶ月で妊娠前の体重から6s、体脂肪12%減量しました。
●調乳の手間、時間の無駄がない。
ミルクの場合は、濃度をきちんと守ったり、適温になるよう調乳しなければなりま
せん。その点母乳の場合は、調乳の手間や温度調節の必要はありません。いつでも、
どこでも気軽に授乳できます。
●とても経済的です。
粉ミルク代、消毒に関わる費用を考えると、とても経済的です。
| |
これ1本でどこでも手軽にお掃除
|